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皆さんこんにちは!
株式会社エムアンドエム、更新担当の中西です。
さて今回は
~塗料調合~
ということで、塗料調合の目的、方法、注意点を実務者目線で深く解説します。
塗装工事の品質を左右する要素のひとつに「塗料の調合」があります。調合とは、現場で求められる色・質感・性能を実現するために、塗料を適切な割合で混ぜ合わせる工程のことです。
目次
塗料調合は、主に以下のような目的で行われます:
色の再現・調整:既存建物やお客様の希望色に合わせるため
性能の発揮:下塗り・中塗り・上塗りの役割に合わせた粘度・希釈調整
天候や素材への適応:気温・湿度・基材に応じた乾燥時間・塗布性の調整
顔料・樹脂・添加剤を含む基本塗料
色と機能の中心
塗料の粘度を調整
油性・水性で種類が異なる
主剤と反応して硬化を促す
正確な比率での混合が不可欠
基本色に微調整を加えるため使用
数滴単位で印象が変わるため高度な技術が必要
日本塗料工業会(JIS規格)の色見本帳を基に基本色を選ぶ
色合わせは塗装面の光の反射や周囲環境も考慮
電子はかりやメスシリンダーで厳密に計量
硬化剤・シンナーは指定の割合(例:主材:硬化剤:希釈剤=4:1:1)で調合
不純物を取り除くために濾し器で濾過
調合後10〜30分放置し、分子のなじみを待つ熟成時間を取る
実際の下地に試し塗りして色ブレや塗布性を確認
必要に応じて微量の調整剤で再調合
硬化不良による塗膜の剥がれ
色ムラ・仕上がりの差異
再塗装・クレーム対応によるコスト増
精度の低い調合は、工期遅延や信用低下につながるため致命的です。
経験による色感覚(視覚判断)
塗料の化学的特性への理解
季節や気候による粘度調整の応用力
お客様の要望を反映させる対応力
自動調色機(カラーシミュレーター)の導入により、色ブレを軽減
専用アプリやカメラで色を解析し、近似調合レシピを自動生成
データベース化による色番号管理・再注文対応も可能
塗料の調合は、単なる“色を作る”作業ではありません。
それは建物の美観・耐久性・顧客満足度を支える、職人の感性と技術の融合です。
現場での高品質な塗装を実現するためにも、調合技術の習得と継承がますます重要になります。